合宿免許のしおり

免許証の番号の意味は法令に書かれていない

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2026/8/22公開

免許証の番号の桁に意味がある、という説明をよく見かけます。

条文にはその定めがありません。 道路交通法にも施行規則にもです。代わりに、意味が条文で決まっているものが免許証の中に別にあります。

条文が言っているのは「番号を書く」まで

道路交通法93条1項です。

免許証には、次に掲げる事項(次条の規定による記録が行われる場合にあつては、内閣府令で定めるものを除く。)を記載するものとする。

各号に並ぶのは、免許証の番号、免許の年月日と交付年月日と有効期間の末日、免許の種類、本籍と住所と氏名と生年月日、優良運転者(いわゆるゴールド免許)であるときはその旨です。

1番目に「免許証の番号」があるだけで、桁の意味は書かれていません。

どこまで確かめたか

  • 道路交通法の全文で「免許証の番号」が出てくるのは93条1項1号の1か所だけ
  • 道路交通法施行規則の全文には「免許証の番号」という言葉が出てこない
  • 警察庁のサイトでも、桁の構成を説明したページを見つけられなかった

だから書けるのは「確認できなかった」までです。内部の取り決めがある可能性は残ります。番号の読み方を書いているページは多いのですが、根拠として示されている条文をこちらでは確認できませんでした。

意味が決まっているのは略語のほう

番号と違って、免許証に印字される略語は条文で意味が決まっています。道路交通法施行規則19条4項です。

免許証に記載されている別表第二の上欄に掲げる略語は、それぞれ同表の下欄に掲げる意味を表すものとする。

別表第二は条件欄などに出てくる略語、別表第二の二は免許の種類の略語です。

種類の欄の略語

略語意味
大型・中型・準中型・普通それぞれの自動車免許
大特大型特殊自動車免許
大自二・普自二大型自動二輪車免許・普通自動二輪車免許
小特・原付小型特殊自動車免許・原動機付自転車免許
大二・中二・普二・大特二それぞれの第二種免許
け引・け引二牽引免許・牽引第二種免許

種類そのものの違いは運転免許の種類と運転できる車にまとめました。このうち準中型は2017年に新しくできた区分で、免許証の表記もそこで変わりました。普通免許との違いは準中型免許と普通免許はどこが違うかにあります。

条件の欄の略語

こちらは条件の中身がそのまま書かれています。施行規則別表第二の眼鏡等の欄はこうです。

視力(深視力を含む。)を第二十三条第一項の表の視力の項に定める基準以上に矯正する眼鏡等を使用すること。

深視力も含むと書かれているところが読みどころです。大型や第二種の人は、奥行きの検査のほうも矯正した状態で基準に届いていればよい、という意味になります。

特定後写鏡等の欄も同じ形です。

準中型自動車又は普通自動車を運転中は、特定後写鏡等を使用すること。

運転する車種が限られています。 大型や大型特殊には及びません。視力の基準と条件の関係は免許の「眼鏡等」は視力の基準で決まるにまとめました。

このほかに、AT車・サポートカー・義手・義足・補聴器・優良といった略語が並びます。どれも別表の下欄に意味が書かれているので、免許証の文字から引けます。

同じ別表には、車の呼び方の略語も入っています。乗用車は専ら人を運搬する構造の自動車、貨物車は専ら貨物を運搬する構造の自動車、といった具合です。総重量は車両総重量、積載量は最大積載量を指すと定められています。

つまり条件欄に「大型は乗用車に限る」といった書き方があった場合も、言葉の意味は別表で確かめられます。条件は人によって違うので、自分の免許証に印字されている略語だけを引けば足ります。

条件が印字される根拠

条件が免許証に載るのは、93条2項があるためです。

93条2項を開く

公安委員会は、前項に規定するもののほか、免許を受けた者について、第九十一条又は第九十一条の二第二項の規定により、免許に条件を付し、又は免許に付されている条件を変更したときは、その者の免許証に当該条件に係る事項を記載しなければならない。

91条は公安委員会(免許を出している都道府県の機関)が付ける条件、91条の2は本人の申請で付ける条件です。どちらの場合も免許証に記載されます。

条件が変わったときも同じ規定で書き換えられます。眼鏡が要らなくなったときも、新しく要るようになったときも、免許証の記載はそのつど直る形です。記載が古いままだと、実際の条件と食い違うことになります。

マイナ免許証では項目が変わる

2枚持ちにできることや、携帯義務での扱い、住所変更の届出が減ることはマイナ免許証は2枚持ちにできるにまとめました。ここでは記録される項目だけを見ます。

マイナンバーカードに免許の情報を記録する形も選べるようになりました。根拠は95条の2で、記録される中身が2項に列挙されています。

前項の特定免許情報とは、次に掲げる事項をいう。

各号は、免許情報記録の番号、免許の年月日と有効期間の末日、免許の種類、93条2項の条件に係る事項、そして93条3項により免許証に記載または表示される事項で内閣府令で定めるものです。

ここで本籍・住所・氏名・生年月日が入っていません。 93条1項4号にあるものが、特定免許情報の側には並んでいないということです。個人番号カードのほうに氏名や住所が載っているので、重ねて持つ必要がありません。

番号の呼び方も「免許情報記録の番号」に変わっています。免許証の番号とは別の言葉で書かれているので、条文を追うときは区別することになります。

番号を使う場面

意味は分からなくても、番号そのものは手続きで使います。

  • 記載事項の変更を届け出るとき
  • 紛失して再交付を受けるとき
  • 更新の案内が届いたとき

紛失の手続きは免許証をなくしたときの再交付、住所の変更は免許の住所変更はどこでするかにまとめました。

番号は本籍や生年月日と並ぶ個人の情報です。 桁の意味を知りたいという話とは別に、写真をそのまま人に送らないほうが安全です。

書かれていないことを書かない

このページで番号の読み方を載せていないのは、根拠が確認できなかったからです。広く言われている説明が誤りだ、という意味ではありません。

条文で確かめられるものと、そうでないものを分けて書くという方針によります。確かめられる略語のほうは、上の表のとおり全部載せられます。

この記事で確かめたこと

原文から引用した文
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2件(法令 2)
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引用が出典の原文と一致するかを、公開後も機械で照合しています。確かめ方は運営者情報にあります。

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