免許更新の期間は誕生日の前後1か月
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免許の更新は誕生日の前後1か月、と説明されます。表記は「前後1ヶ月」でも同じことです。この「前後1か月」は慣用の言い方ではなく、道路交通法に定義が置かれています。
ただし条文の書き方は前と後ろで違っていて、そこを知らないと期限を読み違えます。
始まりは「誕生日の一月前」(道路交通法101条1項)
更新の受付が始まるのは、誕生日の1か月前です。
道路交通法101条1項は、更新の申請をする期間そのものに名前を付けています。
当該免許証等の有効期間が満了する日の直前のその者の誕生日の一月前から当該免許証等の有効期間が満了する日までの間(以下「更新期間」という。)
一方で終わりは日付ではなく、有効期間が満了する日と書かれているだけです。後ろ側は、有効期間のほうを見ないと決まりません。
終わりは有効期間の条文が決めている(95条の6第1項)
更新期間の終わりは、免許証の有効期限の日です。70歳未満の優良運転者(いわゆるゴールド免許)と一般運転者なら、5回目の誕生日から1か月たつ日にあたります。
有効期間は95条の6第1項の表にあり、この区分の末日はこうです。
満了日等の後のその者の五回目の誕生日から起算して一月を経過する日
誕生日そのものではなく、そこから一月を経過する日が末日です。
免許証の券面に印字されている有効期限も、この日です。93条1項2号が、免許証に記載する事項として「免許の年月日並びに免許証の交付年月日及び有効期間の末日」を挙げています。自分の有効期限を確かめたいときは、券面を見るのがいちばん早い方法です。
区分と年齢が違えば、何回目の誕生日かが変わります。違反運転者等(違反のある人。青色の免許証になる区分)も別の行に置かれています。表を全部書き出すとこうなります。
区分と更新時の年齢有効期間
優良運転者・一般運転者で70歳未満
5年
優良運転者・一般運転者で70歳
4年
優良運転者・一般運転者で71歳以上
3年
違反運転者等(年齢の区分なし)
3年
71歳以上と違反運転者等は、どちらも「三回目の誕生日から起算して一月を経過する日」が末日です。「何年ごと」は3年・4年・5年の3通りで、年齢と区分の両方で変わります。
初めての更新が3年なのは、違反が無くても同じ(95条の6第1項の表・備考一のニ)
免許を取ったばかりの人が3年になるのは、無事故無違反でも変わりません。理由は「違反運転者等」の定義のほうにあります。
全文を開く(157字)
ニ違反運転者等更新日等までに継続して免許を受けている期間が五年以上である者であつて自動車等の運転に関するこの法律及びこの法律に基づく命令の規定並びにこの法律の規定に基づく処分並びに重大違反唆し等及び道路外致死傷に係る法律の規定の遵守の状況が不良な者として政令で定める基準に該当するもの又は当該期間が五年未満である者
末尾の「又は当該期間が五年未満である者」がそれです。免許を受けている期間が5年に満たない人は、遵守の状況とは関係なくこの区分に入ります。
つまり最初の更新が3年なのは、違反したからではありません。期間がまだ5年に届いていないからです。次の更新から5年になります。
自分がどの区分かは、更新の案内に書かれています。区分の決まり方はゴールド免許の条件は5年と無違反に整理しました。
2月29日生まれの扱いも書いてある(101条2項)
2月29日生まれの人は、うるう年以外の年は2月28日が誕生日とみなされます。四年に一度しか来ない日でも、更新期間が決まらなくなることはありません。同じ101条の中の2項が、この扱いを決めています。
他県で更新する場合だけ、締切が早い(101条の2の2第2項)
住んでいる県以外で更新するときは、締切が誕生日の当日までになり、およそ1か月早くなります。
住所地以外の公安委員会(免許を出している都道府県の機関)を経由して更新できる仕組みは101条の2の2にあります。対象は優良運転者か一般運転者に該当し、そのことを記載した書面の送付を受けた人に限られます。期限は同じ条の2項、101条の2の2第2項が別に決めています。
前項の規定による経由地公安委員会を経由して行う更新申請書の提出は、次項の規定による申出をする場合を除き、当該免許証等の有効期間が満了する日の直前のその者の誕生日までに行わなければならない。
進学や就職で住んでいる場所と住民票の場所が離れている人には、ここが効きます。「まだ一月ある」と思っていても、経由して出す場合はその一月が無いことになります。
なお、住所を移してあれば、そもそも移した先が住所地になります。届出の条文は免許の住所変更は届出が義務にまとめました。経由の仕組みを使うより、住所を最新にしておくほうが期限の面では有利です。
免許更新は誕生日後のほうがいい、ということはない
誕生日の後にずらしても、区分の判定で有利になることはありません。判定する日が条文で固定されているためです。無事故無違反の期間が伸びるのではないか、と考える人がいますが、そうはなりません。
判定の日は道路交通法施行令33条の7が、優良運転者の基準の中で決めています。
更新前の免許証等の有効期間が満了する日の直前のその者の誕生日(以下「特定誕生日」という。)の四十日前の日
この日の前5年間で見ます。誕生日の40日前という一点で決まるので、窓口に行く日を後ろにずらしても動きません。
しかも更新期間が始まるのは誕生日の1か月前、つまり30日前です。判定日のほうが10日早い。更新期間が始まった時点で、区分はもう決まっています。
窓口の予約が取れずに後ろへずれても、区分の心配をする必要はありません。逆に、期間の初日に行っても早いぶん得をすることもありません。
更新の当日に受けるもの(道路交通法101条5項)
窓口では申請書を出して終わりではなく、適性検査を受けます。101条5項により、申請があれば公安委員会は適性検査を行わなければなりません。本人が希望するかどうかとは関係なく、手続きに含まれています。
視力などがここで見られるので、眼鏡やコンタクトを使っているなら持って行くことになります。度数が合わなくなっていると、その場で通らないことがあります。条件が付いたり外れたりするのもこのタイミングです。
講習もあわせて受けます。区分によって時間が違い、上の区分ほど短くなります。手続きにかかる時間そのものが区分で変わるので、当日の予定を組むときは自分の区分を先に見ておくほうが確実です。
誕生日を過ぎることと、更新期間を過ぎることは別
ここは取り違えやすいところです。誕生日を過ぎても、更新期間はまだ続いています。終わりは誕生日から一月を経過する日なので、誕生日の当日を過ぎたあとにまるまる1か月残っています。
期間が残っているかどうかは、免許証の券面に印字された有効期限で分かります。その日付が更新期間の最終日です。
期間内に受けられない事情があるとき
更新期間に日本にいないことが先に分かっている場合、待つ必要はありません。101条の2第1項です。
101条の2第1項を開く
海外旅行その他政令で定めるやむを得ない理由のため更新期間内に適性検査を受けることが困難であると予想される者は、その者の住所地を管轄する公安委員会に当該更新期間前における免許証等の更新を申請することができる。
更新期間より前に申請できます。留学や長期の出張が決まっている場合がここに入ります。条文は「困難であると予想される者」としているので、実際に行ったあとではなく、分かった時点で動く形です。
3項は、申請があったときは速やかに適性検査を行わなければならないとし、4項で支障がないと認めたときは速やかに更新しなければならないとしています。公安委員会の側に応じる義務が書かれています。
合宿で免許を取った学生が、次の更新の時期に留学しているという形はよくあります。その場合は出発前に住所地の公安委員会へ申請してください。
70歳以上は、更新の前に受けるものが増える(101条の4)
70歳以上は、更新の受付が始まるより前に、講習を受けておく必要があります。
根拠は道路交通法101条の4第1項です。
道路交通法101条の4第1項を開く
免許証等の更新を受けようとする者で更新期間が満了する日における年齢が七十歳以上のものは、更新期間が満了する日前六月以内にその者の住所地を管轄する公安委員会が行つた第百八条の二第一項第十二号に掲げる講習を受けていなければならない。
更新期間が満了する日前6か月以内という別の窓が置かれています。更新期間そのもの(誕生日の1か月前から1か月後)より広い期間です。
75歳以上になると、同条2項で認知機能検査等が加わります。こちらも同じ6か月の窓の中で受けます。診断書を出した場合など、内閣府令で定める場合は除かれます。同条3項は、75歳以上で一定の違反がある人に運転技能検査等を求めています。4項は、その結果によっては更新をしないことができるとしています。
案内は届きます。同条5項が、70歳以上75歳未満の人と75歳以上の人に、受けるべきものと日時・場所を書いた書面を送るよう公安委員会に義務づけています。
合宿で免許を取るときの年齢の上限は、これとは別のものです。教習所が決めている条件で、法律に根拠がありません。数えた結果は免許合宿の年齢制限は26歳から66歳までばらついているにあります。
過ぎた場合は更新ではなくなる
更新期間を過ぎると、免許は効力を失います。そのあとは更新ではなく、失効した人向けの手続きに移ります。
期間による線引きと、何が免除されるかは免許が失効したら|6か月と3年の線引きに整理しました。うっかり過ぎた場合でも道は残っていますが、扱いは別のものになります。
失効すると、優良運転者の要件である継続の期間も切れます。更新を落とすことの影響は、手数料や手間だけではありません。
案内が届くことが前提になっている
更新期間が近づくと、公安委員会から書面が送られます。自分で計算しなくてよい設計ですが、送り先は住所地です。
引っ越して届出をしていなければ、案内は前の住所へ送られます。そのまま期間を過ぎれば失効になり、案内が来なかったことを理由に取り消される仕組みは条文に置かれていません。
免許を取ったばかりの人は、最初の有効期間が三年で、次の更新まで間があります。その間に住所が変わる可能性が高い時期でもあります。受け取るまでの流れは卒業証明書の有効期限と免許証を受け取るまでにまとめました。
講習の区分と手数料は免許更新の講習は3区分にまとめました。
マイナンバーカードに免許の情報を記録している場合も、更新の考え方は同じです。2枚持ちのままにできることや、住所変更の届出が減ることはマイナ免許証は2枚持ちにできるにまとめました。
この記事で確かめたこと
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