運転免許の種類は法律で19に分かれる
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運転免許と聞いて思い浮かぶのは、たぶん普通免許でしょう。
でも法律は、免許をもっと細かく分けています。全部で19種類あります。このページでは、その内訳と、どれを取れば何に乗れるのかを条文から確認します。
更新のときに受ける講習は、区分によって時間も手数料も違います。区分の分かれ方は更新時講習の3区分にまとめました。
まず大きく3つに分かれる(道路交通法84条2項)
道路交通法は、免許を3つのグループに分けています。
免許は、第一種運転免許(以下「第一種免許」という。)、第二種運転免許(以下「第二種免許」という。)及び仮運転免許(以下「仮免許」という。)に区分する。
普段使う免許が第一種です。第二種はお客さんを乗せて運ぶための免許。仮免許は教習の途中で路上に出るための免許です。
同じ条文の続きで、それぞれの中身が並べられています。
第一種
- 10種類
- 大型・中型・準中型・普通・大型特殊・大型二輪・普通二輪・小型特殊・原付・けん引
第二種
- 5種類
- 大型・中型・普通・大型特殊・けん引
仮免許
- 4種類
- 大型・中型・準中型・普通
合宿で取るのは第一種の普通免許と普通二輪で、仮免許は普通免許を取る途中で出てくる
合わせて19種類です。合宿で取るのは、このうち第一種の普通免許と、その途中で受け取る普通仮免許になります。
見落とされやすいのが、原付とけん引が第一種の中に入っていることです。別枠の資格ではなく、普通免許と同じグループに並ぶ免許として定められています。
普通免許で乗れる車には上限がある(2条1項)
普通免許はどこまでの車に乗れるのか。条文はそこを重さで区切っています。
一つ上の準中型自動車が、こう定められています。
全文を開く(120字)
大型自動車、中型自動車、大型特殊自動車、大型自動二輪車、普通自動二輪車及び小型特殊自動車以外の自動車で、車両総重量が三、五〇〇キログラム以上七、五〇〇キログラム未満のもの又は最大積載量が二、〇〇〇キログラム以上四、五〇〇キログラム未満のもの
つまり車両総重量3.5トンから上は普通免許では運転できません。普通自動車は、他のどれにも当てはまらない車として定められています。
数字で並べると、こうなります。
| 種類 | 車両総重量 | 乗車定員 |
|---|---|---|
| 大型 | 11トン以上 | 30人以上 |
| 中型 | 7.5トン以上11トン未満 | 11人以上29人以下 |
| 準中型 | 3.5トン以上7.5トン未満 | — |
| 普通 | いずれにも当てはまらないもの |
条文にはもう一つ、最大積載量の基準もあります。準中型なら2トン以上、中型なら4.5トン以上です。重量と積載量のどちらかに当てはまれば、その区分になります。荷物を運ぶ車では、こちらが先に効くことがあります。
引っ越しでトラックを借りるときに効いてきます。同じ見た目のトラックでも、荷台の大きさによって区分がまたがります。借りる前に車検証の車両総重量を見てください。
車両総重量は、車そのものの重さに、乗る人と積む荷物の分を足したものです。空車のときの重さではないので、カタログの車両重量と読み違えないようにしてください。
普通免許で何人乗りまで運転できるかは、乗車定員で決まります。
重さではなく人数で決まることがある(道路交通法2条1項)
もう一つ、重さとは別の基準があります。中型自動車の定めを見ると分かります。
全文を開く(134字)
大型自動車、大型特殊自動車、大型自動二輪車、普通自動二輪車及び小型特殊自動車以外の自動車で、車両総重量が七、五〇〇キログラム以上一一、〇〇〇キログラム未満のもの、最大積載量が四、五〇〇キログラム以上六、五〇〇キログラム未満のもの又は乗車定員が一一人以上二九人以下のもの
最後に乗車定員が出てきます。しかも「又は」でつながっているので、重さの条件に当てはまらなくても、定員だけで中型になります。
定員が11人になると中型免許が要ります。軽いマイクロバスでも、11人乗りなら普通免許では動かせません。
逆に言えば、10人乗りまでのワゴン車は普通免許の範囲に入ります。サークルや家族で大きめの車を借りるとき、10人と11人の間に線があると覚えておくと迷いません。レンタカーの予約画面には定員が書いてあるので、そこで確かめられます。
上の免許を持っていれば下も運転できる(85条2項)
免許ごとに乗れる車が決まっていますが、それだけではありません。
全文を開く(102字)
前項の表の下欄に掲げる第一種免許を受けた者は、同表の区分に従い当該自動車等を運転することができるほか、次の表の上欄に掲げる免許の種類に応じ、それぞれ同表の下欄に掲げる種類の自動車等を運転することができる。
条文の表を読むと、上の免許は下も兼ねると分かります。
| 持っている免許 | 追加で運転できるもの |
|---|---|
| 大型 | 中型・準中型・普通・小型特殊・原付 |
| 中型 | 準中型・普通・小型特殊・原付 |
| 準中型 | 普通・小型特殊・原付 |
| 普通 | 小型特殊・原付 |
| 大型二輪 | 普通二輪・小型特殊・原付 |
| 普通二輪 | 小型特殊・原付 |
普通免許があれば原付にも乗れます。 ただし逆は成り立ちません。
そしてバイクの免許は、車の免許には含まれていません。普通免許を持っていても、普通二輪には乗れないことになります。両方を合宿でまとめて取る方法は普通二輪と普通車を合宿で同時に取れるかにまとめました。
なお、けん引免許はこの表に出てきません。トレーラーのように重いものを引くときは、車の免許のほかに、けん引免許を別に受ける必要があります。
第二種はお金をもらって人を乗せるとき(86条2項)
第二種免許は、タクシーやバスの運転で必要になります。もう一つ、見落とされやすい使い道があります。
代行運転普通自動車を運転しようとする者は、普通第二種免許を受けなければならない。
運転代行でお客さんの車を動かすには、普通第二種免許が要ります。飲み会のあとに呼ぶ、あの代行のことです。
第二種は第一種より上に置かれていて、第二種を持つ人は対応する第一種で運転できる車も動かせます。ただし合宿で取れるものではなく、受けるには一定の経験が求められます。
何歳から取れるか(88条1項)
年齢の下限も法律にあります。普通免許は18歳からです。ただし合宿で先に受け取る仮免許のほうは、少し早く取れます。
全文を開く(117字)
大型仮免許にあつては二十一歳(政令で定める者にあつては、十九歳)に、中型仮免許にあつては二十歳(政令で定める者にあつては、十九歳)に、準中型仮免許及び普通仮免許にあつては十七歳六か月に、それぞれ満たない者に対しては、仮免許を与えない。
普通仮免許は17歳6か月から取れます。
ここが合宿の申し込みに直接ひびきます。18歳の誕生日ちょうどに免許がほしいなら、その半年前から教習を始めておけば、仮免許の段階で止まらずに進めます。逆に18歳になってから入校すると、卒業までの日数がそのまま後ろにずれます。
免許そのものを受け取れるのは18歳になってからです。88条1項1号が18歳に満たない者に免許を与えないと定めているためです。
ただし試験そのものは条文上17歳6か月から受けられます。96条1項です。
96条1項を開く
第八十八条第一項各号のいずれかに該当する者は、第一種免許の運転免許試験を受けることができない。ただし、準中型免許及び普通免許の運転免許試験にあつては、十七歳六か月以上の者(同項第二号から第四号までのいずれかに該当する者を除く。)も受けることができる。
受験の下限と交付の下限が別に置かれています。実際にいつ受け付けてもらえるかは試験場の運用によるので、行く前に確かめてください。大型と中型の側にある19歳の例外は受験資格特例教習で19歳から大型免許を取れるにまとめました。仮免許で何ができて何ができないかは仮免許の同乗者は通算3年以上、第二種なら21歳以上に整理しました。
どれを取るかを決める前に
合宿で取るのは、ほとんどの場合が普通免許です。そのうえで選ぶことになるのが、MTかAT限定かです。
これは19種類のうちのどれか、という話ではありません。普通免許に付く条件の違いです。詳しくはMTとATのどちらで申し込むかで確認してください。
種類と条件は別のものです。ここを混ぜると、あとから変更できるかどうかの判断を間違えます。種類を変えるには受け直しになりますが、条件のほうは外せます。
種類が上がると視力の基準も上がります。眼鏡等の条件と深視力は免許の「眼鏡等」は視力の基準で決まるにまとめました。
まとめ
- 免許は第一種・第二種・仮免許の3つに区分され、合わせて19種類
- 合宿で取るのは第一種の普通免許と、その途中の普通仮免許
- 普通免許で運転できるのは車両総重量3.5トン未満まで
- 重さが軽くても、乗車定員が11人になると中型免許が要る
- 上の免許は下も兼ねる。普通免許があれば原付にも乗れる
- バイクの免許は車の免許に含まれない。取るなら別に受ける
- 運転代行でお客さんの車を動かすには普通第二種免許が要る
- 普通仮免許は17歳6か月から。18歳の誕生日に免許がほしいなら逆算して申し込む
まず自分が乗りたい車の重さと定員を見てください。そこで取るべき種類が決まります。
大型と中型は、扱っている教習所が限られる
種類が19に分かれていても、どの教習所でも全部を扱っているわけではありません。大型と中型の教習には専用の車両とコースが要るので、置いている学校のほうが少なくなります。
このサイトが載せている遠鉄自動車学校は、公式サイトの取扱車種の表で準中型・中型・大型・大型特殊を扱う校を示しています。免許を出している静岡県公安委員会の指定も同じサイトに書かれているので、卒業証明書が出ます。
料金は普通車のぶんしか公式サイトに出ていません。トップにあるのはAT 220,000円(税込)〜とMT 242,000円(税込)〜で、これは大型・中型の額ではありません。問い合わせて確かめることになります。
年齢と経歴の条件も普通車とは別です。中型は20歳以上、大型は21歳以上で、加えて中型・準中型・普通・大型特殊のいずれかを通算3年以上受けていることが要ります。
初めて取るときに迷いやすいのは、普通と準中型のどちらにするかです。年齢の条件も教習の量も違うので、普通免許と準中型免許のどちらを取るかに分けて書きました。
大型・中型を扱っている教習所を探す方法は、1校ずつ調べるほかに窓口を使う形もあります。合宿免許受付センターは「取り扱い教習所一覧」を公式サイトに置いていて、各地の指定自動車教習所(公安委員会の指定を受けた教習所)を取り次いでいます。遠鉄自動車学校のように1校を直接あたると、確かめられるのはその学校の取扱車種だけです。どの学校が大型・中型を扱っているかは、学校ごとのページを開いて確かめることになります。
この記事で確かめたこと
- 原文から引用した文
- 7件
- 出典
- 2件(法令 2)
- 公開
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