ゴールド免許の条件は5年と無違反
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ゴールド免許は「5年間無事故無違反」と説明されます。ただし5年をどこから数えるのかが曖昧なまま書かれていることが多く、自分が該当するのかを判断できないまま更新を迎える人がいます。
法律上の名前は「優良運転者」で、要件は道路交通法に置かれています。このページは、その条文を読みます。
条文が挙げている2つ(道路交通法95条の6第1項の表・備考一)
ゴールド免許の条件は2つです。免許を続けて受けている期間が5年以上あることと、違反などの状況が政令の基準に合っていることで、片方だけでは足りません。
定義は道路交通法95条の6第1項の表の備考一にあります。
道路交通法95条の6第1項を開く
優良運転者 更新日等(特別失効者に対して第九十二条第一項の規定により交付された免許証及び第九十五条の二第三項の規定により記録された免許情報記録にあつては当該効力を失つた免許に係る免許証又は免許情報記録の有効期間の末日、特別取消処分者に対して第九十二条第一項の規定により交付された免許証及び第九十五条の二第三項の規定により記録された免許情報記録にあつては当該取消しを受けた日。ニにおいて同じ。)までに継続して免許(仮免許を除く。ニにおいて同じ。)を受けている期間が五年以上である者であつて、自動車等の運転に関するこの法律及びこの法律に基づく命令の規定並びにこの法律の規定に基づく処分並びに重大違反唆し等及び道路外致死傷に係る法律の規定の遵守の状況が優良な者として政令で定める基準に適合するもの
括弧が深いのですが、骨だけ取り出すと2つの条件が並んでいます。「継続して免許を受けている期間が五年以上」と「政令で定める基準に適合する」です。
更新日等までに継続して免許を受けている期間(仮免許を除く)5年
5年に届かない
優良運転者に当たらない。最初の有効期間は3年なので、初回の更新では届かない
5年以上
もう1つの要件(遵守の状況が優良)を満たせば優良運転者
5年は「免許を受けている期間」
見落としやすいのが1つめです。数えているのは無違反だった期間ではなく、免許を受けている期間のほうです。長く無違反であっても、免許を持っていた期間が5年に届いていなければ該当しません。
しかも「継続して」と書かれています。途中で失効すれば、そこで切れます。うっかり更新を忘れて失効した場合、期間は数え直しになります。無違反であったかどうかとは別の理由で外れる、ということです。
括弧書きには「仮免許を除く」ともあります。仮免許を持っていた期間は、この5年に入りません。教習中の期間を足して考えることはできません。
ここから、免許を取ったばかりの人は最初の更新では該当しないことになります。新規に取得した場合の最初の有効期間は3年で、条文の求める5年に届かないためです。2回目の更新のときに、初めて可能性が出てきます。
無違反のほうは政令にある
2つめの要件は、条文の中では「政令で定める基準に適合するもの」となっています。条文そのものには「無事故無違反」という言葉が出てきません。具体的な基準は政令の側に置かれています。
一般に説明される「5年間無事故無違反」は、この政令の基準を平たく言い換えたものです。したがって細かい扱いを知りたい場合は、道路交通法の条文ではなく政令を見ることになります。
その政令には、違反の点数をどう合計するかも書かれています。数え方と、合計から外れる条件は免許の点数がリセットされる条件に整理しました。
数える期間は更新日等までとされています。更新の直前に違反すると、その回では該当しなくなります。逆に、5年より前の違反は数えの外へ出ていきます。時間が経てば戻るという構造です。
軽微な違反を1回しただけなら、どの区分になるか
3点以下の軽い違反が1回だけで、ほかに違反や事故が無ければ、真ん中の「一般運転者」になります。違反があった時点で一番下の区分に落ちる、と読まれがちですが、条文はそう作られていません。
真ん中の区分の定義は、道路交通法95条の6第1項の表の備考一のハにあります。
一般運転者 優良運転者又は違反運転者等以外の者
引き算で決まる区分です。だから一番下(違反運転者等。違反のある人の区分)に当たるかどうかを先に見ます。その基準は道路交通法施行令33条の7第2項にあります。
道路交通法施行令33条の7第2項を開く
法第九十五条の六第一項の表の備考一のニの政令で定める基準は、前項各号に掲げる者の区分に応じ、それぞれ当該各号に定める日前五年間において違反行為又は別表第四若しくは別表第五に掲げる行為をしたことがあること(軽微違反行為一回のほかこれらの行為をしたことがない場合(当該軽微違反行為をし、よつて交通事故を起こした場合にあつては、当該交通事故が建造物以外の物の損壊のみに係るものであり、かつ、法第七十二条第一項前段の規定に違反していないときに限る。)を除く。)とする。
括弧の中が要点です。軽微違反行為が1回だけで、ほかに何もしていない場合は除かれます。除かれるということは、違反運転者等に当たらないということです。優良にも当たらないので、残るのは一般運転者になります。
事故を起こしていた場合には、さらに条件が付いています。その事故が建造物以外の物の損壊のみで、かつ道路交通法72条1項前段(事故のときの措置と報告)に違反していないときに限られます。人身の事故や、報告をしなかった場合はこの除外に入りません。
ふだん物損事故と呼んでいるのが、この「建造物以外の物の損壊のみ」にあたります。条文は物損事故という言葉を使っていないので、同じことを指していると気づきにくいところです。ガードレールや建物を壊した場合は建造物の損壊になるので、ここから外れます。物損で済んでいても、その場で止まって報告をしなかった場合も外れます。
では軽微違反行為とは何か。道路交通法施行令37条の8第1項が決めています。
法第百二条の二の政令で定める軽微な行為は、別表第二の一の表に定める点数が三点以下である一般違反行為とする。
点数が3点以下の一般違反行為です。点数の数え方と、合計から外れる条件は免許の点数がリセットされる条件にあります。
判定は自分でしなくてよい(101条2項)
該当するかどうかを自分で計算する必要はありません。条文に手当てがあります。
全文を開く(268字)
公安委員会は、免許を現に受けている者に対し、更新期間その他免許証等の更新の申請に係る事務の円滑な実施を図るため必要な事項(その者が更新を受ける日において優良運転者又は一般運転者(第九十五条の六第一項の表の備考一のハに規定する一般運転者をいう。第百一条の二の二第一項において同じ。)(第九十一条の規定により免許に条件を付されている者のうち内閣府令で定めるもの及び同表の備考四の規定の適用を受けなければ同表の備考一のニに規定する違反運転者等となる者を除く。)に該当することとなる場合には、その旨を含む。)を記載した書面を送付するものとする。
該当する場合はその旨を記載した書面が送られてくる、と条文が定めています。更新のはがきに区分が書かれているのは、この規定によるものです。
区分によって有効期間そのものも変わります。更新できる期間の始まりと終わりの決まり方は免許の更新期間は誕生日をはさむに整理しました。
つまり確認のしかたは、届いた書面の区分を見ることになります。自分で年数を数えて判断する必要はありません。書面と自分の記憶が食い違う場合は、公安委員会(免許を出している都道府県の機関)に問い合わせるのが早く終わります。
区分が変わると更新の手間も変わる
優良運転者に該当するかどうかは、更新のときの講習にも関わります。条文は優良運転者、一般運転者、違反運転者等(違反のある人の区分)という区分を置いていて、それぞれに応じた講習を定めています。区分が上のほうにあるほど講習の時間が短くなります。
有効期間も区分で変わります。長い区分に該当すれば、次の更新までの間隔が延びます。手数料やかかる時間の差は小さくありませんが、いずれも区分の結果であって、区分そのものは5年と政令基準の2つで決まります。
更新の案内が届かないとき
書面が送られてくるのは、公安委員会が住所を把握していることが前提です。引っ越して住所変更の届出をしていなければ、案内は前の住所へ送られます。そのまま気づかずに期限を過ぎれば失効になり、継続の条件も切れます。
道路交通法は、免許証の記載事項に変更が生じたときに届け出ることを求めています。住所変更は更新の案内が届くかどうかに直結するので、優良運転者を維持したい場合はここも管理の対象になります。案内が来ないことを理由に失効が取り消される仕組みは用意されていません。届出の条文と届け先は免許の住所変更は届出が義務に整理しました。
失効すると期間が切れる
「継続して」という条件があるため、失効は重い意味を持ちます。うっかり期限を過ぎた場合の扱いと、6か月・3年の線引きは免許が失効したら|6か月と3年の線引きに整理しました。
失効から取り直した場合、優良運転者の5年もそこから数え直しになります。更新を忘れないことが、そのままこの条件に効いてきます。
合宿で取る場合の起点
これから免許を取る人にとっては、免許を受けた日が5年の起点になります。合宿でも通学でも、交付された日から数える点は同じです。
取得までの流れと、仮免許の位置づけは仮免許の同乗者は通算3年以上、第二種なら21歳以上にまとめました。前述のとおり仮免許の期間は5年に入らないので、合宿中の期間は数えに含まれません。
指定自動車教習所(卒業すると技能試験が免除される教習所)を出るか、試験場で直接受けるかで、取得までの時間は変わります。それでも交付日が起点であることは変わりません。違いは一発試験で取るときに免除されないものに整理しました。
この記事で確かめたこと
- 原文から引用した文
- 5件
- 出典
- 2件(法令 2)
- 公開
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