取消処分者講習は1年以内でないと無効になる
本サイトはアフィリエイト広告(PR)を利用しています。
免許を取り消されたあと、また取り直すことはできます。ただし試験を受ける前に、決められた講習を終えている必要があります。
そしてこの講習には期限があります。 早く受けすぎると、受け直しになります。
条文が「過去一年以内」と切っている
取消処分者講習は、試験を受ける時点から見て過去1年以内に終えたものしか使えません。処分より前に受けた講習も数えません。根拠は道路交通法96条の3第1項です。
道路交通法96条の3第1項を開く
過去一年以内に第百八条の二第一項第二号に掲げる講習(当該処分前に行われた講習を除く。)を終了した者でなければならない。ただし、当該処分を受けた後免許(仮免許を除く。)を受けたことがある者は、この限りでない。
条文で読むところを図にしました。
過去一年以内
- 試験の日から1年より前に受けたものは使えない
当該処分前に行われた講習を除く
- 処分より前に受けたものは数えない
ただし書
- 処分のあと一度免許を取り直していれば、もう要らない
過去一年以内と当該処分前の除外は、受けた講習が使えなくなる条件。ただし書だけが講習そのものを不要にする
108条の2第1項が、公安委員会(免許を出している都道府県の機関)の行う講習の一覧です。
公安委員会は、内閣府令で定めるところにより、次に掲げる講習を行うものとする。
各号の2番目が「取消処分者等又は準取消処分者等に対する講習」で、これが条文の側から見た取消処分者講習です。
免許を受けられない期間は別に指定される
講習の期限と混ざりやすいのが、免許を受けられない期間のほうです。こちらは処分のときに、1年以上5年以内か、3年以上10年以内の範囲で年数が指定されます。
処分そのものが決まる前には、本人が話せる場が置かれています。手続きは免許の意見の聴取は処分の前に開かれるにまとめました。通知は期日の1週間前までに届き、意見を述べて有利な証拠を出せます。
範囲を定めているのは103条7項と8項です。7項はこうです。
103条7項を開く
公安委員会は、第一項各号(第四号を除く。)のいずれかに該当することを理由として同項又は第四項の規定により免許を取り消したときは、政令で定める基準に従い、一年以上五年を超えない範囲内で当該処分を受けた者が免許を受けることができない期間を指定するものとする。
より重い区分のほうが8項です。
全文を開く(118字)
公安委員会は、第二項各号のいずれかに該当することを理由として同項又は第四項の規定により免許を取り消したときは、政令で定める基準に従い、三年以上十年を超えない範囲内で当該処分を受けた者が免許を受けることができない期間を指定するものとする。
範囲は法律が決め、実際の年数は処分のときに指定されます。自分が何年なのかは、処分の通知書に書かれています。
この期間は欠格期間と呼ばれることがあります。ただし道路交通法にこの言葉は出てきません。条文の言い方は「免許を受けることができない期間」で、通知書もその形で書かれています。検索するときと条文を読むときで言葉が変わるので、同じものを指していると覚えておきます。
ここで期限がぶつかる
期間が1年を超えて指定された場合、順番を間違えると講習が無駄になります。
- 期間が3年で、処分の直後に講習を受けた
- 3年が明けて試験を受けようとすると、講習から3年が経っている
- 96条の3が求めるのは「過去一年以内」なので、受け直しになる
期間が明ける1年前より後に受けるのが条文どおりの順番です。受けられる時期は公安委員会が案内しているので、そこで確かめることになります。
期間中でも仮免許は受けられる
もう一つ、条文の書き方から出てくることがあります。
103条1項は冒頭で「免許(仮免許を除く。以下第百六条までにおいて同じ。)」と断っています。7項と8項の「免許を受けることができない期間」も、この読み替えの中にあります。
つまり指定された期間が及ぶのは仮免許以外の免許で、仮免許はこの期間の外にあります。
ただし仮免許には別の期限があります。有効期限は6か月で、教習期限は9か月です。詳しくは仮免許の有効期限は6か月、教習期限は9か月にまとめました。
早く仮免許を取っても、期間が明けるまで本免許の試験を受けられなければ、そのあいだに仮免許のほうが切れます。先に取れることと、先に取ったほうが得なことは違います。
免許を持っていなかった人にも期間が付く
取り消しは、免許を持っている人に対する処分です。持っていない人が違反をした場合は、90条のほうで扱われます。
90条を開く
公安委員会は、第一項ただし書の規定により免許の拒否(同項第三号又は第七号に該当することを理由とするものを除く。)をし、又は第五項の規定により免許を取り消したときは、政令で定める基準に従い、五年を超えない範囲内で当該処分を受けた者が免許を受けることができない期間を指定するものとする。
試験に合格しても免許が与えられず、期間が指定されることがあります。無免許で運転していた場合などがここに入ります。
96条の3はこの拒否を受けた人も対象にしているので、講習が要る点は取り消しの場合と同じです。
仮免許の試験は対象から外れている
96条の3の括弧の中に「仮免許の運転免許試験を除く」と書かれています。
つまり条文のうえでは、仮免許の試験までは講習が無くても進めます。必要になるのは、そのあとの試験の段階です。
ただしこれは法律の側の話で、教習所が独自に入校の条件を決めていることがあります。合宿で取り直すつもりなら、申し込む前に教習所に確認してください。申し込みで確かめることは合宿免許の申し込み前に確かめることにまとめました。
失効していた人も対象になる
見落とされやすいのが96条の3第2項です。免許が失効していたために取消処分そのものを受けなかった人を、「準取消処分者等」として1項と同じ扱いにしています。
処分を受けていないから関係ない、とはなりません。失効しているあいだに、取り消しに当たる事情があった場合が対象です。
失効そのものの手続きは免許が失効したら、停止処分の講習は免停の講習と短縮できる期間に分けて書きました。取消処分者講習とは別のものです。
取り直しは学科も技能も最初から
取り消されると、免許そのものが無くなります。経験の有無にかかわらず、試験は最初から受けることになります。
指定自動車教習所(公安委員会の指定を受けた教習所)を使う場合の流れは、初めて取る人と同じです。教習所の位置づけは指定自動車教習所とは何かにあります。
学科の内容も変わっていることがあります。点数の扱いは免許の点数がリセットされる条件にまとめました。
進める順番
- 処分の通知書で、免許を受けられない期間の年数を確認する
- 期間が明ける日を出す
- その日の1年前より後に、取消処分者講習を受ける
- 教習所に入校し、卒業する
- 試験を受ける
1と2を先にやらないと、3の時期が決められません。通知書が見つからないときは、住所地の公安委員会に問い合わせることになります。
この記事で確かめたこと
- 原文から引用した文
- 5件
- 出典
- 1件(法令 1)
- 公開
引用が出典の原文と一致するかを、公開後も機械で照合しています。確かめ方は運営者情報にあります。