受験資格特例教習で19歳から大型免許を取れる
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大型免許は21歳から、中型免許は20歳からと説明されます。ただし条文には括弧書きが付いていて、そこに例外が入っています。
括弧の中に「十九歳」がある
大型は21歳、中型は20歳が原則ですが、政令で定める人は19歳から取れます。準中型・普通の18歳と、二輪の16歳にはこの例外がありません。
根拠は道路交通法88条1項1号です。免許を与えない人を並べた条で、年齢の下限はここに書かれています。
道路交通法88条1項1号を開く
大型免許にあつては二十一歳(政令で定める者にあつては、十九歳)に、中型免許にあつては二十歳(政令で定める者にあつては、十九歳)に、準中型免許、普通免許、大型特殊免許、大型二輪免許及び牽引免許にあつては十八歳に、普通二輪免許、小型特殊免許及び原付免許にあつては十六歳に、それぞれ満たない者
大型は21歳、中型は20歳と読めますが、どちらにも括弧が付いています。例外が用意されているのは大型と中型だけです。
政令が指している人は2種類
括弧の「政令で定める者」は、道路交通法施行令32条の7(大型)と32条の8(中型)に書かれています。中身は同じ形で、2つ挙がっています。どちらも公安委員会(都道府県の、免許を出している行政委員会)が関わります。
1つ目は自衛官です。2つ目がこちらです。
大型自動車の運転に必要な適性に関する教習であつて公安委員会が国家公安委員会規則で定めるところにより指定した課程により行うものを修了した者
一般に「受験資格特例教習」と呼ばれている課程です。中型の側は「中型自動車の運転に必要な適性に関する教習」と読み替えるだけで、条文の作りは変わりません。
仮免許にも同じ括弧がある
大型仮免許と中型仮免許にも、同じ19歳の例外があります。大型免許を取るには大型仮免許が要るので、仮免許のほうだけ例外が無いと手続きが止まってしまうためです。
道路交通法88条2項に、仮免許の年齢が書かれています。
道路交通法88条2項を開く
大型仮免許にあつては二十一歳(政令で定める者にあつては、十九歳)に、中型仮免許にあつては二十歳(政令で定める者にあつては、十九歳)に、準中型仮免許及び普通仮免許にあつては十七歳六か月に、それぞれ満たない者に対しては、仮免許を与えない。
準中型仮免許と普通仮免許は17歳6か月で、こちらには括弧がありません。入校できる時期そのものは合宿免許に大学生がいつ行けるかで別に扱っています。学校の長期休みと重なる時期が限られる、という話です。
準中型と普通には別の前倒しがある
大型と中型の括弧書きとは別に、準中型と普通には試験の側に前倒しがあります。96条1項です。
96条1項を開く
第八十八条第一項各号のいずれかに該当する者は、第一種免許の運転免許試験を受けることができない。ただし、準中型免許及び普通免許の運転免許試験にあつては、十七歳六か月以上の者(同項第二号から第四号までのいずれかに該当する者を除く。)も受けることができる。
88条は18歳未満に免許を与えないと定めていますが、**試験を受けること自体は17歳6か月から認められています。**免許が交付されるのは18歳になってからです。
合宿の入校が誕生日より前に始められるのは、この規定と、仮免許が17歳6か月から取れること(88条2項)が組み合わさっているためです。入校日の考え方は大学生はいつ行くかにまとめました。
同じ免許を2回は取れない
88条3項に、短い規定が置かれています。免許を現に受けている者は、同じ種類の免許を重ねて受けることはできません。
上位の免許を取れば下位の車も運転できるので(85条2項)、大型を取ったあとに中型を取り直す必要はありません。どの免許でどこまで運転できるかは免許の種類は何で分かれているかにあります。
年齢と免許の対応
括弧の有無まで含めると、条文はこうなります。
大型
- 原則 21歳
- 政令で定める者は19歳
中型
- 原則 20歳
- 政令で定める者は19歳
準中型・普通
- 原則 18歳
- 例外なし
例外が置かれているのは大型と中型だけで、どちらも19歳まで下がる
準中型と普通の違いは準中型免許と普通免許はどこが違うかにまとめました。
経験年数のほうも短くなる
年齢だけで受けられるわけではありません。96条2項に経験年数の要件があります。
96条2項を開く
大型免許の運転免許試験を受けようとする者(政令で定める者を除く。)は、中型免許、準中型免許、普通免許又は大型特殊免許を現に受けている者に該当し、かつ、これらの免許のいずれかを受けていた期間(当該免許の効力が停止されていた期間を除く。)が通算して三年(政令で定める教習を修了した者にあつては、一年)以上の者でなければならない。
ここにも括弧書きがあります。3年が1年になります。 3項は中型についての規定で、こちらは2年が1年です。
つまり特例教習を修了すると、年齢と経験年数の両方が下がります。普通免許を18歳で取った人なら、19歳になった時点で1年の要件も満たします。
取ったあとに運転できる車には制限が残る
ここがいちばん見落とされます。19歳で大型免許を取れても、運転できる車は21歳・3年に達するまで限られます。85条5項です。
85条5項を開く
大型免許を受けた者で、二十一歳に満たないもの又は大型免許、中型免許、準中型免許、普通免許若しくは大型特殊免許のいずれかを受けていた期間(当該免許の効力が停止されていた期間を除く。)が通算して三年に達しないものは、第二項の規定にかかわらず、政令で定める大型自動車、中型自動車又は準中型自動車を運転することはできない。
6項が中型、7項が準中型について同じ形の制限を置いています。
免許を持っていることと、その免許で全部の車を運転できることは別です。どの車が「政令で定める大型自動車」にあたるかは施行令にあり、車両総重量などで区切られています。
21歳まで続く期間が、もう1つある(102条の3)
運転できる車の制限とは別に、期間そのものが1つ増えます。102条の3です。
102条の3を開く
特例取得免許(第八十八条第一項第一号の規定により十九歳から大型免許を受けることができる者に該当して受けた大型免許若しくは十九歳から中型免許を受けることができる者に該当して受けた中型免許又は第九十六条第五項第一号若しくは第二号の規定により十九歳から第二種免許の運転免許試験を受けることができる者に該当して受けた第二種免許をいい、政令で定めるものを除く。以下同じ。)を現に受けている者であつて、特例取得免許を最初に受けた日から二十一歳に達するまでの間(特例取得免許を受けていない期間及び二十歳に達した日以後特例取得免許のうち中型免許のみを受けている期間を除く。以下「若年運転者期間」という。)に自動車等の運転に関しこの法律若しくはこの法律に基づく命令の規定又はこの法律の規定に基づく処分に違反する行為をし、当該行為が政令で定める基準に該当することとなつたもの
長い括弧を外すと、こうなります。**特例取得免許を最初に受けた日から21歳になるまでが「若年運転者期間」です。**その間に違反をして政令の基準に該当すると、講習の義務が生じます。
条文は続けて、通知を受けた日の翌日から一月を超えるまでに講習を受けるよう求めています。
初心運転者期間とは別の期間です。 あちらは免許を受けてから1年で、初心運転者期間は1年にまとめました。19歳で取った人は、1年が終わっても21歳までこちらが残ります。
自分が対象になるかは、受けようとする教習所か公安委員会に確かめてください。
欠格事由は年齢だけではない
88条1項は年齢を1号に置いていますが、2号から4号まで別の事由が並んでいます。免許の拒否や取消しを受けてから、指定された期間を経過していない人。免許の効力が停止されている人。運転を禁止されている人です。
2号から4号に当たる場合は、17歳6か月の前倒しも使えません。96条1項のただし書きが、その3つを明示的に除いています。
年齢の話だけを読んで「自分は18歳だから大丈夫」と決めない、というのが条文の読み方になります。処分の履歴がある人は、指定された期間が終わっているかを先に確かめることになります。
合宿で受けられるとは限らない
受験資格特例教習は、公安委員会が指定した課程です。すべての指定自動車教習所(公安委員会の指定を受けた教習所)が実施しているわけではありません。
指定自動車教習所そのものの意味は指定自動車教習所とは何かにまとめました。合宿で大型を取ろうとするときは、その教習所がこの課程を持っているかを申し込む前に確かめることになります。
免許の種類ごとの区分は免許の種類は何で分かれているかにあります。
まとめ
- 大型21歳・中型20歳には、条文に括弧書きの例外がある(道交法88条1項1号)
- 政令で定める者は自衛官と、公安委員会が指定した課程を修了した者(施行令32条の7・32条の8)
- 仮免許の側にも同じ括弧がある(88条2項)
- 準中型・普通の18歳と二輪の16歳には括弧が無い
- 年齢の要件と経験年数の要件は別に定められている
- 課程を実施している教習所は限られるので、申し込む前に確かめる
特例教習を扱う教習所を探すとき
受験資格特例教習を行っているのは一部の教習所です。合宿で受けられるかどうかも、教習所ごとに違います。
記事末尾の表に挙げた合宿免許受付センターは、各地の教習所を取り次ぐ窓口で、自ら教習所を運営してはいません(2026年8月30日再確認)。指定自動車教習所(公安委員会の指定を受けた教習所)かどうかも、特例教習を扱うかどうかも、取り次がれる教習所ごとに確かめることになります。
もう1つ挙げた遠鉄自動車学校は取次ではなく教習所そのものです。公式サイトの /about/ に「静岡県公安委員会 指定自動車学校」とテキストで書かれているので、指定の有無はこちら側で確かめられます。取扱車種のページには浜松自動車学校 中部校で準中型・中型・大型・大型特殊を扱うことが表で示されています。
ただし受験資格特例教習を実施しているかは、そこには書かれていません。この記事で見てきたとおり、特例教習は課程として別に定められたものなので、大型や中型の教習を扱っていることと、19歳から受けられることは別の話です。問い合わせて確かめてください。
料金のほうは、普通車の合宿を扱うサイトとは別のサイトに分かれています(2026-09-20 確認)。普通車のサイトに出ている 220,000円(税込)〜 は普通車のATの額で、大型・中型の額ではありません。
この記事で確かめたこと
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